菅田雄介(すがた ゆうすけ)
修士(心理学)
臨床心理士・公認心理師
2014年 上智大学大学院 総合人間科学研究科 博士前期課程 臨床心理学コース修了
私設相談室、精神科クリニック、従業員支援プログラム電話カウンセラー、公立学校スクールカウンセラー等を兼務しつつ、精神分析的心理療法の訓練を受け始める。
精神科付属の心理相談室にて代表を務める。
2022年3月 大船こころの相談室を開室。
学術
講師
日本心理臨床学会
日本精神分析学会
日本臨床心理士会
神奈川県臨床心理士会
私は資格取得後、主に精神分析という治療法の訓練を受けてきました。精神分析は、「人は自分では気づくことができない(無意識の)こころの領域から知らず知らず影響を受けている」という人間観を持っています。「人は自分が思っているほど自分のことを知らないし、ましてや自分をコントロールするなんて出来ない」という考えです。
この考えは「人は理性的で、自分の行動を制御して責任を持つことができる」という、現代では当たり前の人間観と対立するので、多くの方は驚かれるでしょう。しかし、こころの症状や生きづらさというのは、実際には私たちの意識の外側からやってきて、自分では何が起きているのかわからないままに、その人を苦しめ続けています。「自分の事なんてわからないし、コントロールできない」という考え方は、症状や生きづらさに苦しむ方に対して温かい眼差しを向けてくれます。そして、新しい見方で自分と出会い直すことを助けてくれます。私は精神分析の考え方にとても惹かれました。
訓練を経て、精神分析の持つ理解の仕方は私のなかで確かな実感として育っていきました。
「症状や生きづらさに苦しむ人のこころの中で、一体なにが起こっているのか」
精神分析はその疑問に向き合い続けることを助けてくれます。場当たり的で対症療法的になりやすいこころの支援において、一貫した理解の枠組みを用いながら、皆さまのお悩み事を理解したいと思います。
また、医療、教育、産業、開業相談室といった様々な分野で出会った方々から教わったことも沢山あります。
その中のひとつに、「人のこころの不調はしばしば、その方の人生の歴史や、その方を取り巻く社会の価値観の影響を受けて生じている」という考えがありました。個人の症状や生きづらさは、実は社会の問題でもあるかもしれないという視点です。
こころはデリケートですから、こころを取り巻く社会によって傷ついたり、形を変えられたりします。
誰かにとって過ごしやすい家庭や社会の裏側には、必ず傷つきや負担を背負わされる人がいます。そして本人はその被害者であるという自覚すら抱くことができない、ということもしばしばあります。カウンセリングや心理療法は苦しむ個人のこころの中にアプローチしようとすることが多いのですが、私は社会や環境の問題を、安易に個人のこころの問題として片づけないようにも気を配ります。
伝統的な心理療法の枠組みを用いて個人のこころを深く理解しつつ、「その人を取り巻く環境はどうなっていたのか/どうなっているのか」という社会と文化の影響も同時に見据えながら、ご利用してくださる方々のお手伝いができる専門家でありたいと思っています。
カラムclassウィジェット
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