サヤカさんとカウンセラーが一体何をしているのかと思う方も多いでしょう。一見すると不思議なこのやりとりにどんな意味があるのでしょうか。精神分析的心理療法は何をしているのでしょうか。
カウンセラーの発言はサヤカさんをとても怒らせてしまったようです。果たしてこの先のセラピーはどうなってしまうのでしょうか。カウンセラーは自分がひどく間違ったことを言ったのではないかと考え始めました。それにしても、どうしてサヤカさんはあんなにも怒ったのでしょうか。
面接室のなかでは「自分の思いを言葉にして話す」という言葉のやり取りが行われます。しかしながら、人と人とのコミュニケーションというのは、それだけではありません。例えば、雰囲気や振る舞いを通して何かが伝わることがあります。サヤカさんとのセラピーでも、それは同じでした。
サヤカさんの精神分析的心理療法が始まりました。面接室のなかでサヤカさんは何を語り、カウンセラーとどのようなやり取りが行われるのでしょうか。初期のやり取りを覗いてみましょう。
サヤカさんの生きづらさが形になってきました。いよいよ、サヤカさんの心理療法がはじまりますが、その前にちょっとだけ脇道へ逸れます。
今回は彼女の問題は専門的にはどのような理解になるのか、彼女は心理療法でどのようなことに取り組んでいくのかについて、やや専門的な説明をします。