Q and A

カウンセリング・心理療法を初めて受ける方にとって、気になる質問に回答いたします。

カウンセリング・心理療法ってどんなことをするのですか?

回答を読む

症状や行動の問題、主観的な苦痛など、あなたの生きづらさを和らげることを目指す営みです。いくつものやり方がありますが、当相談室ではみなさんに決まったやり方を提供することはしません。お困りごとの性質やご希望に合わせて、カウンセリング・心理療法のやり方を決めていきます。

ある人は具体的なアドバイスをもらう場になるかもしれません。ある人はゆったりと自分の心のなかの話をする場になるかもしれません。ある人は問題解決のためのスキルを練習する場になるかもしれません。どのようなやり方がその時のあなたに合っているか、話し合って決めていきましょう。

大船こころの相談室で提供できる心理療法のやり方については「カウンセリング・心理療法」のページをご参照ください。

カウンセリングと心理療法は何か違いがあるのでしょうか?

回答を読む

重なる部分がとても大きい言葉ですが、厳密にいえばそれぞれ意味するところが違います。カウンセリングの方が、こころを対象としないサービスでも幅広く使われている言葉です。「カウンセリング化粧品」とか「薄毛カウンセリング」などはその例です。

厳密にいえば、大船こころの相談室でご提供するのは心理療法(サイコセラピー)と認識していますが、この言葉はまだ一般に馴染みがないのと、心理療法が意味するようなこころの支援を「カウンセリング」という言葉でお求めになる方も多いと思い、両者を併記しています。

結論としては、当相談室は両者の違いを特に意識して使い分けていません。お好きな言葉を使ってください。

占いや宗教とはどんな違いがあるでしょうか?

回答を読む
「カウンセリングや心理療法が科学的で、占いや宗教は非科学的である」という声をよく聞きます。それは確かに正しいのかもしれませんが、私がより強く感じる違いは、占いや宗教が予め「どう生きるべきか」という問いに対する「答え」を持っており、その教えを実行することで問題の解決を図ろうとするのに対して、カウンセリングや心理療法はセラピストが「正しさ」も「答え」も持ち合わせていないという姿勢を基本としてあなたと関わろうとしている点にあります。私たちはあなたが「どう生きるべきか」を知りません。
私たちこころの専門家がお手伝いするのは、あなたと一緒にあなたを知っていくことです。そして、あなたがより幸福を感じられるような生き方を、あなた自身の手で発見することです。

カウンセリング・心理療法はどんな時に始めるべきですか?

回答を読む

物事には適切な時期というものがあります。カウンセリングや心理療法は、お客様が「受けてみたい」と思った時が最も適切な時期だと思います。症状や問題の程度がある一定を超えたとき、といった客観的な測り方ではなく、主観的な感覚が大事だと思います。

これまで出会ってきた方のなかには「もっと早く来ればよかった」とおっしゃる方も少なくありませんでした。この国には「なるべく人に迷惑をかけない」ことを美徳とするところがあるからでしょうか。しかし、問題が大きくなりすぎたあとよりも、早期に専門家を頼った方が楽に済むこともあります。そういう意味では、「受けたい」よりも「気になる」程度の感覚でいらしていただくのがよいかもしれません。些細なことだと感じられるような困り事であっても、大抵のセラピストはその不安や困りごとに真剣なまなざしを向けるでしょう。

どれくらいの頻度・どれだけの期間通えばよいですか?

回答を読む

カウンセリング・心理療法は目的が達成されたら終わりを迎えます。ここまではシンプルですが、目的が違えば必要な頻度や期間が変わってくるので、残念ながら「どれくらいの頻度でどれくらい通えばいいですよ」と一概には言えません。また、同じ目的でも、その人の求めているものや抱えている生きづらさの性質によって、目的を果たすまでの道筋が異なることもあります。

例えば、鬱症状でこれまで通り働くことができなくなってしまった方が、「普通に働くことができるようになるための手助けとしてカウンセリング・心理療法を利用したい」とご相談を希望してくださったとしましょう。症状や目的は同じでも、下のケース1とケース2では必要となる頻度や期間が大きく異なります(ケースは特定個人のものではなく、どちらも創作したお話です)。

 

ケース1

お話を伺ったところ、その方が鬱症状を経験するのは初めての出来事で、その要因として部署全体の残業時間の増加や、第三者から見れば無茶な人事異動があり、それらの負荷が強く影響していたと推測されました。状況を整理して、まずは医療にかかりつつ休養に専念したあと、上司や産業医、会社の総務部と相談して部署のマネジメントを改善してもらうことや、よりその方のスキルや経験に合った部署への異動を希望することをその方は望みました。このような場合、セラピストは医療機関を紹介したり、休養中に気を付けるべき知識をお伝えしたり、場合によっては上司や会社との仲介に入ったりすることが主な仕事になるかもしれません。長期間にわたって高頻度で会い続けなくても、その方の「普通に働くことができる」という目的が達成される可能性はありそうです。 

 

ケース2

お話を伺ったところ、その方が今回ほどの鬱症状を経験するのは初めてでしたが、学生時代には思うように体が動かず勉強に専念できなくなったことがあり、社会人になったあとは働きづらくなったら転職して、鬱症状が酷くなる前にどうにか対処してきたことがわかりました。その方は幼少期からずっと、自分の価値というものに疑問を抱き続けており、勉強や仕事の成果によって自分の価値を確認しようと奮闘し続けていましたが、最終的にはいつも自分で自分を否定するような結論になってしまうことが繰り返されてきたようでした。

その人の生きづらさはケース1よりも長い歴史があり、単に知識を提供したり、環境を調整するだけでは動かしがたい、その人のこころの中で繰り返され続ける物語やメカニズムがあるかもしれません。このような場合、その方が望むなら、こころの中の生きづらさに取り組むための作業を一定期間かけて行うことになります。「普通に働くことができる」という目的達成までに年単位の時間が必要になることもあるでしょうし、目的は「働くこと」から別の目的に移っていくこともあるかもしれません。

いつでもやめられますか?

回答を読む

はい。お客様はいつでも、カウンセリング・心理療法をおやめになる自由があります。とはいえ、セラピストとしてはお客様に「不満を話し合えないまま、なくなくやめる事にした」という体験を残したくないので、おやめになりたい気持ちが芽生えた時には、お話し合いが出来ると嬉しく思います。話し合いによって不満や疑問を解消できれば、再び実りのある時間を過ごせる可能性があります。

健康保険は使えますか?

回答を読む

当相談室の提供する支援は、医療とは異なるサービスですので、保険適用にはなりません。同様の理由から、医療費控除の対象にもなりません。ご承知おき下さい。 

本人が来室しなくても大丈夫ですか?

回答を読む

もちろんです。ご家族や身近な方のご来室も歓迎します。ご本人や周囲の方々のために、どのようなお手伝いが出来るかを一緒に考えたいと思います。

なお、お子様や配偶者様など、ご自身以外の方についてのご相談の場合、まずは「相談したい」と思っておられる方のみご来室いただき、お話を聞かせていただきたいと思います。カウンセリングや心理療法は、ご本人をたぶらかしたり、無理やり連れてきて始めても、あまり効果が見込めません。ご本人にもご来室いただくには、どのようなタイミングで、どう伝えればいいか、一緒に考えたいと思います。 

心理検査を取り扱っていますか?

回答を読む

現在、成人を対象とした知能検査(WAIS-Ⅳ)と、発達障害の診断面接検査のみ対応しております。性格検査についてはご用意がありません。