2024年度 大船こころの相談室主催ケース検討会

『心理療法ワールドを旅する 多様な学派の視点から学ぶケース検討会』

企画趣旨

「様々な学派に触れる」をコンセプトに、精神分析的心理療法、ユング心理学、認知療法、行動療法、ブリーフセラピーという、学派の異なる5名の臨床家が持ち回りでコメンターを務めます。参加者は年間を通して、さまざまな見方、支援の技法に触れることができるでしょう。

臨床歴や学派を越えた対話を行うため、コメンターも含めて議論は日常語で行うことを心がけます。オリエンテーションの定まっていない初学者や、自身の学んできた学派を相対的に眺めたい中堅の臨床家にお勧めです。それぞれの学派についての知識がない、臨床経験が乏しい、といった方でも無理なく学び合えるような会になることを目指します。

こんな人におすすめ

  • いろいろな学派のアセスメントや介入方法について知りたい
  • さまざまな現場の支援を見聞きしたい
  • 自分のケースを聴いてもらう機会が少ない、他の人のケースを聴く機会が少ない
  • 初学者から中堅までが一緒に学び合える場に魅力を感じる
  • 学派の違いや共通点を通して、「結局、心理療法ってなんなの」という問に向き合いたい
心理療法ワールドを旅する 多様な学派の視点から学ぶケース検討会

佐藤克彦先生(ブリーフセラピー)の推薦文

推薦文を読む

僕の知りうる限り、これほど自分の正義が揺らされて、視野が広がっていく刺激的なケース検討会はなかったと思う。

唯一、心残りなのは、それぞれの学派のもつ正義(パラダイム≒フレーム)が

惜しみなく放出され、自己主張され、飛び交い、ぶつかりあっては華麗な火花を散らす、

このような素晴らしい企画の主催者は、

ぜひとも僕たちブリーフセラピーの関係者であってほしかった…

ということだけだ。悔しい。実に悔しい。

 

昨年スタートしたこの企画。

来年度も無事継続されることが決定された。

嬉しい。実に嬉しい。悔しさの数倍は嬉しい。

僕は今から楽しみで仕方がない。ご興味のある方は是非どうぞです。

 

特に…

 

①精神分析的な心理療法に対して…

過去の権威を妄信した宗教的オワコンセラピーだとか…

絶対的かつ普遍的な価値を有した唯一神の教えだとか…

 

②認知行動療法に対して…

暴力的「エビデンス」でマウンティングしたいだけだとか…

全てを吸収合併完了済の、現存する只一つのセラピーなのだとか…

 

③ユング心理学に対して…

詩的世界をさまよいあるく有閑資産家の暇つぶしだとか…

弁証法的に全ての矛盾を抱合した最上の思想なのだとか…

 

④行動分析学・ACTに対して…

全てを「行動」と命名した結果、何者でもなくなったとか…

演繹的因果性よりも実用的随伴性を選んだ究極の科学であるとか…

 

⑤ブリーフセラピーに対して…

一発芸のために多くの犠牲者を出す迷惑なセラピーだとか…

真のプラグマティズム・ベースド・セラピーの急先鋒だとか…

 

…などという極端で偏った考え方をしがちな方にはお勧めです。

 

ちなみに上記の考え方はいずれも、僕が一時期、本気で思っていたことになります

…ということで、関係者のみなさまには、この場を借りてお詫びいたします。

極端で偏っていて、本当にすいませんでした。

御覧のとおり僕は今までずっと、激しく揺れる振り子のように、

いつも極端から極端に揺れ続けてきたのです。

 

ほどほどのいい加減なバランスがとれた地点の周囲で、

現実的で無害なゆらぎの範囲内にとどまり、ナチュラルなゆらゆらができるようになったのは、

お恥ずかしながら、ごくごくつい最近のことなのです…と僕は思っているのだけれど、

実は今でもまだ、極端で過激なことばかり考えているのかもしれない。自覚がないだけでね…。

まあ…それはさておき、特にこの1年間、この企画に参加する機会を得たことで僕は、

自信をもって「治療的ゆらゆら」ができるようになったような気がします。

というわけで、1年間を通して、一緒にゆらゆらできる方を募集中であります。

どうぞよろしくお願いいたします。


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